「王女さまは男のコ?!〜両刀使いの執事は××〜
美しく可愛くしたたかな女どもと少しの会話をするのだって億劫なのに・・。

ましてや、そんな衣装・・

「そうはいきませんよ、王と王妃も参加される正式な宴ですからね、ましてや今宵はあなたが主役ですし。」

僕はハーッと深いため息をこぼした。

どうせ着るなら・・

そこまで考えてふるふると首を振った。

叶わぬ望み、だ・・。

「まぁ、正直、俺だってあなたには宴など出てほしくはないんですけどね。」

いつのまにか目の前まで歩み寄ったキルクークが、その大きな手のひらを僕の頬に添えて言う。

「あなたは男の衣装を着ていてもフェロモンだだもれですからね、変な虫がついたら困る。」

ローレルはじっとキルクークを見つめ返して言った。

「お前は、筋金入りのヘンタイだ。」
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