「王女さまは男のコ?!〜両刀使いの執事は××〜
ローレルがこんなに怒っているのははじめて見たな。

キルクークはそう思いながら、いつ止めようかと思案した。

チャスは腕が立つようだが、いざ戦闘になれば俺の敵ではないだろう。

俺は世界一強いからな。

問題はこの王女。

国益の関係もあるだろうから、王女を傷つけるわけにはいくまい・・。

「僕はー」

「パレス、悪いが今日のところは下がってくれないか。」

キルクークはローレルの前に立ち、再び言った。

「王子もこの通り興奮している様子。このまま話を続けても双方に利点がないだろう。」

「・・」

パレスはふうとため息をこぼして、チャスを見やった。

「気分を害したわ。」

チャスはこくりとうなづいた。
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