どうも、うちの殺人鬼(カノジョ)がお世話になってます。


「……『殺人鬼』だからです」

「は?」


さつじんきって……殺人鬼、人を殺す鬼のような人間、で合ってるよな。


「悪い事は言いません、その娘はやめておいてください」


施設長は真剣な目で俺を見ている。

なんだ?どういう事だ?

こんな少女が人を殺せるとは思えないが。

むしろ今すぐ消えてしまいそうな薄幸さがあるように見える。

真吹が声を潜めて小声で言った。


「時流様、本当みたいですよ?他の子は写真の横に簡潔なプロフィールがあるのに、その娘だけありません」


確かに、他の子供には名前以外にも生年月日や出身地が書いてあるのに、彼女だけ名前以外空欄になっている。

でも身元も過去も分からないのに、何故殺人鬼と呼ぶんだ?


ふと、さっき見た彼女の姿が脳裏に映し出される。

……なんか、寂しそうだったな。

部屋の隅で一人で膝を抱えているという事は、遊び相手がいないという事だろうか。
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