桜の季節、またふたりで
車が停まったのは、私の18歳の誕生日に連れてきてくれた、見晴らしのいい高台だった。


「竣くん、ここって・・・」


「覚えてる?


ふたりで初めて過ごした美春の誕生日に、ここに来ただろ」


「うん、覚えてるよ。


すごく嬉しかった日だから」


「俺にとっても大切な場所だから、ここで改めて誓おうと思ってさ」


そう言うと、竣くんはケースから指輪を取り出して、私の左手薬指に優しくはめた。


私も、竣くんの左手薬指に、ドキドキしながらはめた。


「ふたりで幸せになろう」


「はい」


引き寄せられるように、甘いキスを交わした。


「なんか、順番がメチャクチャでごめんな」


「いいの、指輪はクリスマスプレゼントで、って決めたんだから」


確かに、7月に入籍して、12月に指輪を交換して、挙式は来年の6月っていうのはメチャクチャだけど。


順番なんかより、ふたりらしく一緒に過ごすことを優先しただけだから。


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