イケメン小説家は世を忍ぶ
皇太子時代からその甘いマスクで国民に人気があったケント。

国王になってもその人気は絶大だ。

顔もカッコイイし、王としても有能というのが理由だろう。

ケントは国王になってすぐに専制君主制を廃止した。

日本と同じ立憲君主制へ向けてセピオンも歩み出している。

国民も若き王に期待しているのだ。

だから、こんなに多くの人が集まったのだろう。

「五万人はいるだろうな。みんな綺麗な結衣を一目見たくて来てるんだ」

ケントは沿道に向かってにこやかに手を振りながら答える。

「そ、そんな緊張させるようなこと言わないで下さいよ」
< 282 / 284 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop