俺に彼女ができないのはお前のせいだ!
「何か新しいことでも始めようかなー」
さわがしい教室内で、いつものメンバーとだべっている時。
俺は、机に置いた腕に頬を乗せ、そうつぶやいていた。
「おっ、どしたの良一! そうだ、バンドでも始めちゃう~?」
「や、そういうんじゃなくて。バイト、とか?」
ユージからの提案を却下し、ふと思いついた言葉を口にしてみると。
「おっ。みゆちゃんが、バイト先で人募集してるって」
「まじ? どこ?」
「駅前のカフェ。セルフのとこだし仕事もそんな難しくないみたい。へー、よさげじゃね?」
ものの数秒間で、駿介が目星をつけてくれた。
こいつの女子人脈マジパねぇ。