俺に彼女ができないのはお前のせいだ!


しばらく、そのままアリサの温もりを感じていたが、


なんだか様子がおかしいことに気がついた。



腕をゆるめてみたけど、彼女は俺の肩に顔をうずめたまま。


きつくしがみついて離れようとはしない。



「どーした」



優しく声をかけても、ぷるぷると頭がふられるだけ。



あやすように背中を撫で続けると、ようやく


「バカ、嬉しいんだよ。こうしてると安心するんだよ……」


と、か弱い声が耳元に落とされた。



昔から一緒にいる分、こいつのことはよく知っている。



勉強や読モのバイトや、自分磨きとやらを頑張りつつも、


きっと1人で悩んだり、立ち直ったりを繰り返しているんだろうな。



そんな彼女が、俺を求めてくれるのは嬉しい。



「アリサ」


「ん?」


「キスしよ」


「……うん」



ようやく彼女は俺から体をはがし、うるんだ瞳で俺を見た。



赤く染まったきれいな頬を片手でなぞる。


俺の気持ちに応えるように、アリサも幸せそうな表情になる。



そのまま顔を近づけると、長いまつげとまぶたが伏せられた。



「…………」



軽く触れるキスをして、緊張感をほどいてから、


温度をしっかり感じられるよう、深く唇を重ね合わせた。


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