俺に彼女ができないのはお前のせいだ!
何があったの? とアリサに100回以上聞かれたため、
仕方なくさっきの出来事を要約して話すことに。
「そのゆみりちゃんって子、すごく勇気出したんだと思うよ? キスしないとか逆に失礼すぎ!」
なぜか俺はアリサに怒られていた。
「え。俺が悪いの?」
「そうだよ! ゆみりちゃんかわいそう……」
いつものように俺のベッドに座ったアリサは、
ため息をつき、つるつるの爪をいじっている。
「普通、付き合ってもないのに手出すのダメでしょ」
「まあそうなんだけど~。なんていうか、そういうことじゃなくて~」
「お前……何が言いたいの?」
「えーと。ねぇ、良ちゃんって本当に男の子?」
「……は?」
「だってあたしが部屋にいても、全然、動じないじゃん」
ベッドがきしむ音と一緒に、アリサは勢いよく立ち上がった。
そして――
「ねぇ、これくらい近づかれても、ドキドキしないの? キスしたくならないの?」
「……っ!?」
窓から夕日のオレンジ色が差し込んでくる。
その光をふさぐように、アリサは俺にぐっと顔を近づけてきた。
反射的に姿勢を後ろにそらしてしまい、
椅子の背もたれが、ぎゅっと音を出した。