俺に彼女ができないのはお前のせいだ!



新幹線の話をしたため、一瞬だけ去年アリサと付き合っていた、

のぞみとこだま(正確にはのぞむとこじま)のことを思い出した。


あいつらも災難だったよな。こいつの気まぐれのせいですぐフラれたんだから。



なーんて余裕をぶっこいていたが。


災難にあっていたのは、俺もだったらしい。



次の日。



「天パむっつりヘンタイ野郎ってやつー? うわぁキモイ」


「まあ、きっと色々ストレスたまってるんだよ。でもありえないよねー」


「やばっ、柳井くんきたよ。静かに!」



――え?



朝、教室に入ると、俺はなぜかクラスの女子たちからの冷たい視線を浴びまくっていた。



あれ。今、俺の噂されてた? むっつりだの天パだの何だの。



髪の毛をいじりながら自分の席に向かおうとした時、



「良ちゃん、良ちゃん、ちょっといい?」



と、ユージにこそこそ声で廊下に呼び出された。



「あのさ……俺なんかしたっけ? 女子からすげーにらまれてる気するんだけど」



逆に俺からユージに質問してしまっていた。



「だってさぁ。お前さぁ、アリサ様が近くにいるのに他の女子に手出すとかマジありえないっしょ!」


「は?」


「2年の鈴木ゆみりさんのこと家に連れこんで襲ったって、噂になってるよ」



はい? 一体どういうこと?


Tell me why!





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