シグナル
どの位の時間がたっただろうか、
テリーが起きあがり、
となりに寝ているリックを起こす。
「リック、起きてくれリック、交代だ」
リックは眠たそうな声で、
「あ、あぁ交代か…わかった」
と言って起きあがり、
その後二人で、
銃を持ち外に出ていくと、
テリーが先に見張りをしていた二人に声を掛ける。
「交代だ!代わろう」
見張りを交代するテリーとリック。
先に見張りをしていた二人が、
中に入ろうとしたその時、
ラルフが闇の彼方に人影を発見する。
その影は一人や二人ではなく、
多数の影が確認され、
徐々にこちらに近づいていた。
ラルフはこの事をテリーに伝える。
「テリー、おいテリー、
あそこ何か見えないか?
七、八人の人影が見えたんだが…」
「本当か?暗視スコープがあったな、
あれなら見えるだろう…
俺の荷物から持ってきてくれ」
ラルフがリュックから暗視スコープを取り出し、
テリーに渡す。
テリーが覗くその先には、
確認できるだけでも、
二十人ほどの人影がうごめいていた。