一途な御曹司は、ウブなお見合い相手を新妻にしたい
海斗に話したい。今のモヤモヤした気持ちを聞いて欲しい。……南さんにとっても、幼なじみである笹本さんは同じ存在なのかな?


「ねぇ、海斗……」

「ん? なんだよ」

ぶっきらぼうな言葉なのに、優しい声色で聞く体勢に入る海斗。

そんな彼に堪らず尋ねてしまった。


「海斗は私のこと、どう思っている?」

「…………は?」

突拍子もない質問に、彼は随分と間抜けな顔をした。

「なに言ってるんだよ、急に」

「バカバカしい」とはぐらかす海斗に、思わず声を荒げてしまった。


「お願い、ちゃんと答えて! ……小さい頃からずっと一緒にいて、海斗は私のこと、どう思っている?」

「どうって……」

切羽詰った状態の私に、海斗は目を白黒させた。けれどすぐに真剣な面持ちを見せた。


「どうもこうも、俺にとって美弥は昔から大切な友達で、家族みたいな存在だよ。……それはお前も同じだろ?」

なにも見透かしたかのような瞳を向かられ、やっと我に返った。

「そう、だよね……ごめん、急に変なこと聞いちゃって」


「ハハッ」と力ない声で笑うと、海斗は私の隣の席に腰を下ろし、私にも椅子に座れと手で合図を送ってきた。
< 183 / 334 >

この作品をシェア

pagetop