一途な御曹司は、ウブなお見合い相手を新妻にしたい
「あの……食べたいと言ってくれてありがたいんですけど、はっきり言って南さんのお口に合うとは思えないんですけど……」
おずおずと言うと、すぐにお父さんも首を何度も縦に振った。
「その通りです! こんなもの、颯馬さんに食べさせるわけにはいきません」
「ちょっとお父さん、それは言いすぎじゃない?」
きっぱり断言するお父さんに、たまらず突っ込んでしまう。
だって酷くない? こんなものだなんて。これでも料理にはそれなりに自信はあるのに!
でも、南さんのお口に合うとは到底思えない。
やっぱり食べるのは遠慮してもらおうと思っていたんだけど……。
南さんはその間に箸を伸ばし、だし巻きたまごを取ると、好奇の目で口に頬張った。
「あっ……」
「あぁっ!!」
思わずお父さんと声をハモらせてしまうと、モゴモゴした後、意外なことに南さんは目を丸くさせ、ごくりと呑み込むとすぐさま私を見つめてきた。
「ミャー! なにこれ、すっごい美味しい。こんなに美味しいもの、生まれて初めて食べたよ!」
「へっ……?」
おずおずと言うと、すぐにお父さんも首を何度も縦に振った。
「その通りです! こんなもの、颯馬さんに食べさせるわけにはいきません」
「ちょっとお父さん、それは言いすぎじゃない?」
きっぱり断言するお父さんに、たまらず突っ込んでしまう。
だって酷くない? こんなものだなんて。これでも料理にはそれなりに自信はあるのに!
でも、南さんのお口に合うとは到底思えない。
やっぱり食べるのは遠慮してもらおうと思っていたんだけど……。
南さんはその間に箸を伸ばし、だし巻きたまごを取ると、好奇の目で口に頬張った。
「あっ……」
「あぁっ!!」
思わずお父さんと声をハモらせてしまうと、モゴモゴした後、意外なことに南さんは目を丸くさせ、ごくりと呑み込むとすぐさま私を見つめてきた。
「ミャー! なにこれ、すっごい美味しい。こんなに美味しいもの、生まれて初めて食べたよ!」
「へっ……?」