time~元暴走族豊×キャバ嬢カナ~
「こんな風に広くはないけど……豊はいいよな?」
一緒に住むわけではない。
俺の答えが出るまでの間、居候をさせてくれるだけの話。
それなのに俺の許可なんか必要なのか?
もし、俺が嫌だと言ったらお前はもっと広いところに住むのかよ?
「俺には関係ないだろ?」
不甲斐ない自分への苛立ちをお前にぶつけてしまう。
「まぁ。そうだよな。今週中には引っ越す予定だから。」
「あぁ。」
背中に感じていた温もりはスッと消え、お前は俺に背中を向けながら眠りに付いた。
このままじゃ駄目になる。
俺自身が駄目になる。