国王陛下は無垢な姫君を甘やかに寵愛する
「来ないで!」
「今はお前を襲わない。それどころじゃないしな。安全なところへ行ったあとでお前を俺のものにする」
「な、なにを言ってるのっ!? わたしはあなたのものにならない!」
手を伸ばしたバレージにいとも簡単にルチアはベッドの上で転がされ、背を向ける格好になる。
バレージはロープの結び目に手をかけた。
「いくらなんでもここは船の上だ。逃げられないだろう」
ロープが外され、ルチアは自由になった。
ルチアは身体を起こすと、ここから逃れようと扉に向かい、廊下に出る。邪魔なドレスのスカート部分を持って甲板を目指す。
甲板に出た途端、強い風でドレスが煽られ、身体がふらつく。
「きゃっ!」
船はけっこうな速度で海原を進んでいた。
(これでは逃げられない……)
辺りに島でも見えれば海に飛び込んで逃げることも可能だが、まったく影すらない。
(どこを進んでいるの……?)
なにか逃げる手立てはないかと考えていると、バレージがゆったりとした足取りでやって来た。
「お願い! 引き返して‼ おばあちゃんが死んじゃう」
「それはお前を城から出すための嘘だ。お前の祖母は島へ戻っている」
「なんですって!? エラに嘘を吐かせたの?」
「嘘を吐かせたのではなく、あの娘が進んで計画したことだ。ユリウス国王と結婚するにはお前が邪魔だからな。しかしあの娘の考えはあさはかだ。陥れた娘を国王は結婚するわけがない」
あまりの強風でルチアの淡いブロンドがバサバサと乱れるが、それすらもバレージには美しく思えた。
「エラが……」
ルチアは愕然となって、その場に座り込んだ。
「今はお前を襲わない。それどころじゃないしな。安全なところへ行ったあとでお前を俺のものにする」
「な、なにを言ってるのっ!? わたしはあなたのものにならない!」
手を伸ばしたバレージにいとも簡単にルチアはベッドの上で転がされ、背を向ける格好になる。
バレージはロープの結び目に手をかけた。
「いくらなんでもここは船の上だ。逃げられないだろう」
ロープが外され、ルチアは自由になった。
ルチアは身体を起こすと、ここから逃れようと扉に向かい、廊下に出る。邪魔なドレスのスカート部分を持って甲板を目指す。
甲板に出た途端、強い風でドレスが煽られ、身体がふらつく。
「きゃっ!」
船はけっこうな速度で海原を進んでいた。
(これでは逃げられない……)
辺りに島でも見えれば海に飛び込んで逃げることも可能だが、まったく影すらない。
(どこを進んでいるの……?)
なにか逃げる手立てはないかと考えていると、バレージがゆったりとした足取りでやって来た。
「お願い! 引き返して‼ おばあちゃんが死んじゃう」
「それはお前を城から出すための嘘だ。お前の祖母は島へ戻っている」
「なんですって!? エラに嘘を吐かせたの?」
「嘘を吐かせたのではなく、あの娘が進んで計画したことだ。ユリウス国王と結婚するにはお前が邪魔だからな。しかしあの娘の考えはあさはかだ。陥れた娘を国王は結婚するわけがない」
あまりの強風でルチアの淡いブロンドがバサバサと乱れるが、それすらもバレージには美しく思えた。
「エラが……」
ルチアは愕然となって、その場に座り込んだ。