銀色の月は太陽の隣で笑う

もう一度、消え入りそうな声で謝るルウンに、トーマは今度こそ笑って首を横に振った。


「ルンは何も悪くないんだから、謝らなくていいんだよ。それより、起き上がっても平気なの?」


コクっと頷いたルウンに近づいて行って手を伸ばすと、その額にそっと手の平を当てる。


「熱はまだあるみたいだけど、本当に平気?」


おずおずと頷き返したルウンに、トーマは額に当てていた手を引いて笑って見せた。


「そっか。ずっと寝ているのもつまらないもんね。そこの椅子に座って待っていて。もうすぐ、いいものが出来上がるから。あっでも、具合が悪くなったらすぐに言ってね」


キッチンの隣にある部屋の椅子を指差すと、途端にルウンの表情が華やぐ。

嬉しそうに頷いてパタパタと駆けていく背中に、トーマは慌てて声をかけた。


「走っちゃダメだよ、ルン。まだ治ったわけじゃないんだか――っ!」


危惧した通り、不意にふらりと傾いたルウンの体に、トーマは慌てて駆け出した。



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