銀色の月は太陽の隣で笑う
昨日の自分を恨みながら、トーマは首に手を当てて、心配そうなルウンに苦笑してみせる。
「おはよう、ルン」
「おはよう。……首、痛い?」
「うん、まあ……。でもほら、自業自得だから」
それでもまだ心配そうな表情のルウンだったが、何かを思い出したようにハッと目を見開いて、遠慮がちにトーマの袖を引いた。
「……ご飯、できてる。行こう」
「え?あっ、そういえば美味しそうな匂いがしているね」
促されるままに立ち上がったトーマは、先を行くルウンのあとをついて寝室を出る。
凝りを解すように体を大きく動かして、痛む首を重点的に伸ばしたりしながら歩いていくと、テーブルの上には久しぶりに見る光景が広がっていた。
本日の朝食は、ハムとチーズを挟んで焼いたホットサンドに、トマトのクリームスープと目玉焼き。堪らず、トーマのお腹がぐううと音を立てた。
先にちょこんと椅子に座ったルウンが、自分の隣にトーマを手招く。
誘われるまま椅子に腰を下ろすと、並べられた朝食の香りが、より一層トーマの空腹を刺激した。