銀色の月は太陽の隣で笑う
「はあ……」
ルウンに代わって朝食の片付けを終えたトーマは、久しぶりに屋根裏のベッドに横になっていた。
口を開けばため息が漏れ、薄暗い部屋がますます暗くなっていくように感じる。それでも、悩ましげなため息は止まらない。
寂しいと言って抱きついてきた温もりを両腕で包んだとき、確かに愛おしさがこみ上げた。ずっとそばにいてあげたい、守ってあげたいと思った。
「そっか、これが……」
口に出すのが少し恥ずかしいその感情は、言葉を飲み込むようにして胸の内にそっと留める。
気を抜けば、すぐにルウンの顔が頭に浮かんだ。鼻から息を吸い込めば、どこもかしこもルウンの匂いがする気がして落ち着かない。
久しぶりにベッドで少し眠ろうと思って上がってきたのに、横になってみても一向に眠気はやってこない。
どんな場所でも、どんな状況でも、眠ろうと思えばすぐに眠れる体質のトーマにとって、こんな事は初めてだった。
パッチリと開いた目で天井を見つめ、しばらくして諦めたように体を起こす。
先程まで頭があった位置からバッグを引き寄せると、そこからノートを引っ張り出し、見るともなしにパラパラと捲った。
時折、手を止めて書いてあることをなんとなく眺める。