銀色の月は太陽の隣で笑う
そう言って苦笑したトーマは、そこからしばらく黙り込んで“とんでもなく偉い作家先生の気分”なるものを味わう。
「うん!堪能した。それじゃあ、続きをしようか。遊んでばかりいると、今日中に終わらないしね」
やがてトーマは、満足顔で立ち上がる。
「さて、次は何がいい?何を持ってきてほしい?」
問いかけられたルウンは、しばらく考え込むように口を閉ざした。
答えを待っている間にトーマは、机の表面を手で優しく撫でたり、椅子の背もたれの掘り細工を眺めたりして時間を潰す。
やがてルウンから返ってきた答えは
「……なんでも、いい。トウマが、運びたいやつから」
なるほどそうきたか、と微かに笑みを浮かべて、トーマは頷いた。
「分かった。じゃあ。僕が好きに選んで持ってくるね」
ルウンがコクっと頷いたのを確認してから、トーマは階段に向かい、一段ずつゆっくりと下りていく。
それからは、時折ポツリポツリと短い会話を挟みながら、二人は黙々と片付けを進めていった。
「このペースだと、今日中に終われそうだね」