俺、兄貴になりました④
「ありがとう」
一言だけそう言うと、彼女は頬を染めて嬉しそうに微笑んだ。
そのあと、ペコッと頭を下げた彼女はパタパタと走っていった。
あ…名前聞くの忘れた。
なんて思ってしまっている俺は、ほんの少しだけ彼女に惹かれてるのかもしれない。
だけど。
「可愛かったな、あの子!陽、お前あの子にしとけ!」
「は?なんだよ、しとけって。今は彼女とか興味ないし」
俺がそんな淡い恋心に気づくのは、また別の話。
バレンタイン・陽の場合 END