桜時雨の降る頃
2人から聞いた内容を脳内でイメージしてみる。
けれど、2人が本当に過去好きになったタイプを知らないからか、どんなにイメージしてみてもどこか二次元の域を出ず、よく分からなかった。
「お前、その情報売るなら金取るぞ」
「えー? 何言ってんの、友情だよ友情! そんなケチくさいこと言わないの」
「大体なぁ、雫が俺らの情報をやたらと喋るのはアレだぞ、個人情報保護法に違反してるぞ?」
「そんな大層なものに守られるような情報じゃないじゃん」
何だと、と朔斗とわたしでいつもの口喧嘩が始まる。
それを横でほのぼの見守っていた陽斗から質問が飛んできた。
「雫はどんなのがタイプなんだ?」
「え、わたし?」
「陽斗、こいつの情報は売れないぞ?」
「売らないよ、個人的興味」
またもや失礼な発言をする朔斗を横目で刺し、
少しの間考えてから答えた。
「優しい人、かなぁ。落ち着いてて包み込んでくれるような大人な人がいいかも!」
そう、朔斗とは正反対の。
と心の中で呟いてみる。
「おーい。それは俺への当てつけか?」
バレた。
「……じゃあやっぱり、俺たちはタイプじゃないんだ」
ボソっと言う陽斗に「え?」と聞き返したけど
「いや、同い年はタイプじゃないのかなって思っただけ」
と少しだけ複雑そうな顔をする陽斗に何て答えたらいいか分からなくなった。