桜時雨の降る頃


「この旅行中にカップルいくつ誕生するかな?」

「えー、2つは堅いんじゃない? いい雰囲気だけど付き合ってない2組あるよね〜」



別の話で盛り上がり始めた友達を尻目に、佳奈ちゃんがコソッとわたしに耳打ちしてきた。


「しーちゃんはあの2人は恋愛対象外なの?」

「えっ?」

「私から見るとさー、3人は3人でいる時が一番自然なんだけどね? これで誰かがそのうちの1人を好きだったりしたら、バランス崩れちゃうのかなぁって」

…………。


「ちなみに私は2人ともしーちゃんのこと好きだと思う」

なっ……

突然の佳奈ちゃんの爆弾に金魚みたいに口をパクパクさせてしまうほど動揺した。


「そ、それは無いよ!! 2人ともわたしのこと女として見てないもん!!」


「そうかなぁ? やっぱりしーちゃんは特別だと思うけど」


「そりゃ腐れ縁だし!」

「わかってないなぁ、しーちゃんは」

ため息をついて、佳奈ちゃんは呟く。
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