桜時雨の降る頃


それから、わたしは何となく眠れなくて
何度も寝返りを打っていた。


しばらくしてみんなの規則正しい寝息が聞こえてきた頃、ドアの開く音と共に懐中電灯の光が部屋を照らすのを感じた。


少し話し声も聴こえる。


本当に見回りなんてしてるんだ、先生たち。

まだ寝付けていないわたしは、なんとなくドキドキしながら、その時間をやり過ごし

やがてパタンとドアの閉まる音を聞いてホッと息を吐いた。



……余計に眠れなくなった気がする。


昼間の騒ぎで、陽斗はみんなに何て答えてやり過ごしたのかな。


素直な陽斗のことだから、特別嘘をつくこともなく、ありのままを答えたんだろうけど。



はぁ、と大きくため息が漏れる。


こんな噂にならないように、1年の時から気をつけてたのに。

ドジ踏んだな……


まぁ、前と違ってわたしに対するやっかみはあまりなくなってきてるし、そこまで心配することでもないかな?



< 49 / 225 >

この作品をシェア

pagetop