桜時雨の降る頃
それから、わたしは何となく眠れなくて
何度も寝返りを打っていた。
しばらくしてみんなの規則正しい寝息が聞こえてきた頃、ドアの開く音と共に懐中電灯の光が部屋を照らすのを感じた。
少し話し声も聴こえる。
本当に見回りなんてしてるんだ、先生たち。
まだ寝付けていないわたしは、なんとなくドキドキしながら、その時間をやり過ごし
やがてパタンとドアの閉まる音を聞いてホッと息を吐いた。
……余計に眠れなくなった気がする。
昼間の騒ぎで、陽斗はみんなに何て答えてやり過ごしたのかな。
素直な陽斗のことだから、特別嘘をつくこともなく、ありのままを答えたんだろうけど。
はぁ、と大きくため息が漏れる。
こんな噂にならないように、1年の時から気をつけてたのに。
ドジ踏んだな……
まぁ、前と違ってわたしに対するやっかみはあまりなくなってきてるし、そこまで心配することでもないかな?