桜時雨の降る頃
「理解不能?」

「うん」

「じゃあお前、世の中みんな1番好きな奴同士が付き合ってると思う?」

「……そうなんじゃないの?」

「そりゃ嫌いな奴とは付き合わねーよな。
でも、最初から好き度マックス同士で付き合えるなんてナイんじゃねーの。
付き合ってみて好きになることもある、
なんとなく付き合ってみた、そんなカップルのが多いと俺は思うけど」


「…………」

思いの外、説得力があってわたしは黙り込んでしまった。


「まぁ、俺らは男だから余計そう思うのかもな。
お前がこの考えに合わせる必要はねぇけど、そんなの期待してたら一生彼氏出来ねぇぞ」

ムッとして唇を尖らせる。


「余計なお世話!!」

くっく、と喉を押し殺したように朔斗は笑う。


む、ムカつく。
絶対バカにしてる。

「大体、お前の初恋はいつなわけ? 中学入ってからそんな話したことあったけど、あれウソだろ」


「うっさい。 あんたには一生言わない」


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