桜時雨の降る頃
わたしが朔斗を好きだと気付いたきっかけは、
あいつが彼女らしい女の子と腕を組んで歩いてるのを見た時だ。
女嫌いと言われるくらい、手厳しく振ったりしてるのに……
そのコには触らせるんだ。
ーーーー馴れ馴れしい態度が許されるのは
わたしだけじゃないんだ。
わたしの知らない女の子。他校の子だろう。
少ししか見えなかったけど、利発そうな綺麗な感じのコだった。
ああいうのがタイプってこと?
へぇ……
……………
わたしの中に突然湧いた、プスプスと焦げ付くような醜い感情。
何、これ。
嫉妬?
わたし以外の女の子と特別仲良くする朔斗をあまり見たことがなかったせいもあるだろう。
でも、それは認めたくないけど
明らかにヤキモチだった。
マズイ。
瞬時にそう思って、
その気持ちを無理やり押しやった。