キミとまた違う未来で、この桜を見上げよう。
『…ちゃん…乃々ちゃん』
「こ、…心音…?」
さっきまで白い天井を眺めて数日前のことを思い出していたのに、気付けば夢の中にいてあーしを呼ぶ声がした。
顔を上げればそこにいたのはあの時から変わっていない心音だった。
『ありがとね乃々ちゃん。お母さんを助けてくれて』
「別にあーしは血液を提供するだけ。
手術がどうなるかは分からないし」
『それでもだよ!
前の乃々ちゃんだったらそれすらやろうとしなかったでしょ?』
確かに昔のあーしだったらこんなこともしなかったと思う。
こうなったのもきっと…
「…おせっかいな友達に出会っちゃってね」
『ふふっ。いい友達を持ったね乃々ちゃん』
夢だとしてもあーしの心を照らしてくれていた心音の笑顔がまた見れた。
嬉しかったのに心音の体は光り出して消えかけていく。
『乃々ちゃん、私もう行かないと』
「こ、心音…あのねあーしのせいで……」
いつかあーしが死んで天国で心音に会ったら言いたいことがあった。