キミとまた違う未来で、この桜を見上げよう。
「…乃々葉…俺の言葉も信じて助けてくれてありがとう…っ」
更に最悪なことに父親にも聞かれてしまった。
なんでみんな金魚の糞みたいについてくるかな。
普段言わないようなことを言ったのがいけなかった。
みんなにあんたは含まれてないから。
そう言ってやりたかったけど、男のくせに涙を流してあーしの手を握る姿を見てさすがのあーしもそんな鬼のようなことは言えなかった。
あーしにも気づかれたくないと俯いているから、すぐに顔を逸らした。
「…あいつはどうなの?」
このしんみりした空気をどうにか変えたくて、思いついたのは母親のことだった。
気付かれないように涙を流していた父親が視界の端で静かに涙を拭っているのが見えた。
「あぁ。さっき追加の輸血をしながら看護師さんと歩いて…」
「…別に何しているとか言わなくていいから。生きてるって分かればいいから」
「…そうか」
冷たく突き放したのに父親はなぜか嬉しそうに笑っていた。