キミとまた違う未来で、この桜を見上げよう。
「……それ半分持つよ」
「え、は、早坂さん?」
何か言いたそうにする彼女を見なかったことにしてノートを半分持つ。
半分でもクラス全員分あるからそれなりに重い。
「職員室までだよね?半分、運んどくから」
「あ、ありがとう……っ」
彼女に微笑むとノートを持ち直して教室を出た。
背中に痛いくらいのクラスメイトの視線を感じながら。
なんで半分持つよなんて言っちゃったんだろう。
「…重すぎ……っ」
そして職員室が階段降りてまた上らないといけないなんて。
あんなところに職員室を設計した建築家を怨みたくなる。
これであと少し階段を上れば職員室はすぐそこというところまできた。
階段を上りきって俯いていた視線から顔を上げると目の前に階段を降りてきた人の制服が目に入った。
「…わ、…っ!」
「うお、あぶな…!」
体が後ろに反って危うく階段から落ちそうになったけど、ぶつかりそうになった人が私の体を支えてくれて難を逃れた。