泥酔ドクター拾いました。
「俺はもう、ほのかには何の感情もないから」

傷ついていたほのかの表情がさらに歪んでいくのが、わかる。
俺を真っすぐ見つめていた視線を、プイっとそらす。


「ねぇ、崇也。この子誰?」
きっと、視線を反らした瞬間に視界に入ってきたのだろう。

リビングのソファの前に立ったまま、俺とほのかのやり取りを静観していた藤代さん。

藤代さんを指さして、恐る恐る尋ねたほのかの声は、わずかながらに震えている。

「ほのか、その人は、」

「崇也さんとお付き合いしている、藤代奈緒です」

俺が紹介しようと口を開く前に、藤代さんは勝ち誇った様な笑みを浮かべて、ほのかに挨拶をした。


ナースなんて副業で、女優なんじゃないかって思えるほど、藤代さんの笑顔は余裕に満ちて勝ち誇った顔している。

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