キミの螺旋
いつだって、そうなんだ。

愛してもらいたい

誰かを愛したい

そう思って恋に溺れても…ふと我に返る。自分の身体を見て、どれほど汚いものなのか気づいて吐き気がする。

藤紀なら大丈夫なんて思っていた自分がおかしいって思うの


「バカ!!そんな事で嫌いになるくらいなら…とっくの昔に嫌いになってて付き合ったりしてないよ!」

そう言って藤紀があたしを抱きしめた。
びしょ濡れになりながら

すごい力で。

「藤紀が汚れちゃうよ…」

「『濡れる』じゃなくて?」

「藤紀はね…『キレイ』なの。あたしみたいに歪んだ人生なんて送ってない…優しくて真っ直ぐで…あたしが後ろめたくなるくらい素直な人なの」

藤紀が太陽の下で生きられる人生の人だとしたら

あたしは醜くて汚いから人に見られないように、せいぜい月明かりの下で、ずる賢く生きていく人。

あたし達は何もかもが正反対の生き方だった。

「卑屈になるのは、いい加減よせ」

「卑屈になってるんじゃないよ…本当の事だもん。こんな事、今頃気付くなんてバカみたいだよね」

バカな事言ってるのはわかってる…だけど、どうしたらいいのかわからない。

「ああ!そーかよ!わかった!」
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