魔法使いの巫女少女Ⅰ
「一人のために死ぬ覚悟がある?」
そう聞かれて、半分がないといい、もう半分がわからないといった。
でも、その中でごく少数の者たちが答えた。
「ある!」
そんなのとっくにある。
彼女のために今まで生きてきたようなものだと答える者もいた。
それを聞いてオリガはにこりと笑っていった。
「じゃあ、教えてあげられないわ。」
どうしてと、そう表情が物語っていたのだろう。
オリガは悲しそうな顔をしていった。
「だって、そうでしょう?あの娘のために死んでそのあと、どうすればいいの?誰があの娘を怒るの?間違いだって気づかせてあげるの?それが嫌だから誰にも言わずに行ったんじゃないの。」
そういわれると、誰も反論できないでいた。
でも、だからってー!
「一人にしておくことなんてもうできない!」
そう慎は言い切った。
そしてオリガに向かって真っすぐに言った。
「未来を追いかける。それで一緒に戦って帰ってくる!そのあとでたくさん怒る。みんなを心配させてるって気づかせる!」
一気に言い切って少し呼吸が乱れた。
でもそんなことはどうでもいい。
いまは、早く未来に会いたい。
オリガは少し驚いた顔をしたがすぐにふっと笑った。
「本当、真っすぐにいい方向に成長したね。いいわ、みんなで行きましょう。」
「えっ…?」
「とはいっても、覚悟のある人たちだけね。ほかのみんなは敵からの攻撃に備えていて。多分また来るはずだから。結界は強化していくから少しは安心してもいいわよ。」
そういって、オリガは手をたたいて全員に動くよう促した。
それを合図にみんな動き出した。
「オリガ……。」
「何ぼさっとしてるの、準備ができ次第追いかけるわよ。」
「あ……、うん……。で、どこにいるの?」
「敵の本拠地近くでしょうね。単身で乗り込む癖、治ってないみたいだし。」
それを聞いて、全員がふっと笑った。
「じゃあ、行こうか!」
そして、7人は転移をした。
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