青空の下で

「よーし行くぞぉ!!あれ岬ちんは?」



春樹君が辺りをキョロキョロと見回す。



そういえば、私一人で走ってきちゃった。



「春樹、いたよ」



さっちゃんが岬君の姿を見つけた。



「どこ行ってたんだよ。いきなり迷子かい?!」



「自転車停めてた」



「それはご苦労だった」



私、迎に来てもらったのに、自分のことしか考えないで、岬君一人に自転車をとめてこさせちゃった。



しかも、岬君に私の鞄持たせてるし。



「鞄、返して」って言うのも変だし、「ありがとう」だけじゃわからないよね。



うぅ~どうすればいいんだろう。



考えても思いつかなくて、あたふたしているうちにリンゴ飴屋の前に着いた。



「紗枝ちゃんも食べるでしょ?」



「う、うん」



でも、お財布がない。



お財布はもちろん鞄の中で、鞄は岬君の左手にしっかりとぶら下がっている。



本当は食べたいけど買うのを諦めた。



なんて言って鞄を返してもらえばいいのかわからないから……

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