青空の下で

「私、一人で帰るからいい!!」



岬君の大き背中を見つめながら、私は周りの視線を感じないことに気付く。



岬君は私を隠してくれたのに……どうしてだろう。



どうして怒鳴ってしまったんだろう。



恥ずかしかったから?



由香ちゃんに言われたことがショックだったから?



違う。



岬君の優しさに甘えてはしゃいでた私が由香ちゃん達に嫌な思いをさせていたことに苛立っていたんだ。



その苛立ちを岬君にぶつけてしまった。



「俺が嫌なら、他の奴に頼む」



岬君は春樹君に自転車を渡すと、私の家とは反対の方向に歩いていってしまった。



涙がこぼれないように、歯を食いしばることしか出来ない自分に一層腹が立つ。



春樹君は何も聞かずに、私を自転車の後ろに乗せて家まで送ってくれた。



後ろに乗っている間、私は涙が止まらなかった。



声を押し殺して泣いたけど、春樹君は気づいていたよね。



いつもは沢山喋るのに、今日は何も喋らない。



家に着くと、「大丈夫?」と一言だけ聞かれた。



その言葉に私の涙は再び流れ出てしまう。



声を出せば、もっと涙が溢れてくる。



だから、春樹君に深く頭を下げて家の中へ入った。



また、一人になる?



私、どうしてこうなっちゃうんだろう。

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