空に虹を描くまで


屋台も好き。

りんご飴や普段食べれないものが食べられるし、お祭りで食べる綿菓子やミルクせんべいなど家で食べるよりも格段に美味しい。

本当に不思議だ。

何が違うのかいつも不思議。


「屋台も行きたい!」

「じゃあ、少し早めに出ようか。7時過ぎぐらいに」

「ありがとう。毎年恒例なの?花火大会って」

「あぁ、毎年やってるな」

「へー、陵は行ってるの?屋台とか」

「去年は行ってない。まー、行ったり行かなかったりかな」

あまりお祭りに興味のなさそうな感じで、付き合わせるのは少し申し訳ない気もしたけど、一緒に行ってくれるって言うし甘えることにした。

こうして陵に会えたのも、あの日学校に行ったおかげだ。

由美たちに誘われなかったら学校に行っていなかったと思うと、すごい偶然を感じる。


これは言わば、偶然が重なり合って招いた出来事。

こんなことってあるんだ。



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