空に虹を描くまで
「偉いわね」
そう言う梓さんに驚いた。
「わたしが高校生の頃なんてバイトもしないで、ずーっと遊び呆けていたから。陵ちゃんや佳奈子ちゃんを見ていると偉いなって思うわ」
陵が偉いのはわかる。
わたしだって尊敬している。
「でも、わたし自信がないんです。曲作りに対して。色々試行錯誤しているうちに、なんかどんどん自信がなくなっちゃって」
梓さんは黙ってわたしの話を聞いてくれた。
聞いてもらえるだけで、なんだか心が軽くなる気がする。
不安が消えたわけじゃないけど、話すことで気持ちの整理ができた。