空に虹を描くまで


「じゃあ残りも早く作っちゃおう」

「あ、はい」

梓さんの呼びかけに姿勢を戻した。

「え、まだ作んの?」
陵が驚いた顔で聞いた。

「そうみたい」

苦笑いをしてキッチンの方へ戻っていった。

料理を作るのが嫌いなわけでもないし、こうして梓さんと一緒に作れるのは楽しいけど、さすがに作りすぎじゃ?ってわたしでも思ってしまう。


中華料理だからみんなでおかずをシェアして食べる感じにするつもりなんだろうけど。


全ての料理を作り終わりわたしも椅子に座った。

テーブルの上にはこれでもかというくらいに料理で埋め尽くされていた。

レストランに来たような錯覚に陥りそう。


「すっげー豪華」
陵もその多さに驚いている。


「さ、冷めないうちに食べましょ」

どれから手をつけていいかわからない。


「お、このチャーハンうまいな!」

「え、ほんとですか?」

おじさんの感想を聞き、わたしもチャーハンに手を伸ばした。


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