愛されることを受け入れましょう
一大決心で告げた言葉は、自分で言ったくせに私を深く傷付ける。きっと、立ち直るまでには随分かかっちゃうな。

「へぇー。関係ないって言っちゃうんだ?ホントに関係ないって思ってるの?」

「え?」

突然、突き放すように問いかけられて、唖然としてしまった。

こんな細く眇められた意地悪な笑いを含む視線も、面白がるような、それでいて甘さを感じる口調も、私は知らない。

目の前にいるのは紛れもなく、私のよく知っている樹くん本人なのに、まるで別人。初めて会った人みたいだ。

「理一君はちゃんと振ってきたんだろ?なら、俺と距離取る必要なんてない、だろ?大体さ、素敵な人とやらに出会いたかったら、こんなに柚珠奈にかまってないし。部屋に来ないなんて、今更でしょ?」

「あ、あの、樹くん?」

「それに、俺と距離取るとか取らないとかの前に、なんで一人で帰ったのかをまず答えてもらわないと、俺納得しないよ?議論すり替えるなんて卑怯な事しないで、さ」

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