愛されることを受け入れましょう
「自分の気持ち?」

「あれ?此の期に及んで、まだ無自覚?んー、やっぱり間違ってたかな」

俺もまだまだだなーとか言いつつ、樹くんはニコニコと笑ったまま。

「もうさ、この際だから俺から教えてあげるね。柚珠奈は俺が好きで、俺しか好きじゃなくて、この先もずっと俺だけしか好きになれないんだよ」

「好き‥‥‥?」

呟いた言葉が心に広がっていくのを必死に否定する。


違う!違う、私は樹くんを好きじゃない!だって樹くんは王子様だもん。村娘にしかなれない私が好きになっちゃダメな人だもん!


ふるふると首を振る私をそっと引き寄せ、樹くんはその腕の中に閉じこめる。

「否定しないで。俺を好きな気持ち、ちゃんと認めてよ」

「ダメだよ。私なんかが樹くんを好きになっちゃダメなんだよ」

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