奏でるものは~第3部~
「あの道を登ると、広場になっててベンチもあるから、ちゃんと話を聞かせて?」
わかった、とそれぞれの返事が聞こえた。
広場の入り口に自販機があり、千円札を入れた。
「好きなのえらんで?
うちの両親からだから、遠慮なくどうぞ?」
「ありがとう」「悪いな」
ちょっと遠慮しながらも全員が好きな飲み物を買った。
ベンチに座ってもらい、私は所謂お誕生日席に座る。
「今日は来てくれてありがとう。
ビックリしたけど、私も来て良かった。
功さんは功介さんなのね?
姉と付き合ってたのは本当なのね?
いつから?」
聞きたいことが、確認したいことがありすぎる。