奏でるものは~第3部~


「姉は、西田(ニシダ)唯歌って名乗ってたでしょ?」

「そうだな。墓も西田家だったよな?」

功さんが言う。


本当のことを言わないと、多分信じてはくれないだろう。


「……誰にも言わないでくれる?
春菜たちにも」


みんなの顔を見回して言った。


念を押すと「ああ」「分かった」と私の顔を見て返事をする優さんたちを見た。




< 89 / 178 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop