私に触れて、そして殺して


色々な葛藤と迷いがある中
私の気持ちはどこにあるのか、

それに蓋をして来たのは事実だ

いつから私は嘘をつき始めたのか…
いつから好きでもない男に抱かれても
何も感じなくなってしまったのか…



「凛子?」


『ごめん、起こしちゃった?』


どうした?と心配してくれるタツヤに
シャワー浴びてくるから先に寝てて、と
ベッドを後にした私

前までの私は
余韻にひたりたく
行為が終わった後でもタツヤにくっついていた


「わかったよ」


タツヤは何も言わず
それを許してくれる

あれ以来、行為が終わったら
全てを綺麗に洗い流したくなっていた
そのままでいると
気持ち悪い感覚になってしまうのだ

それに、タツヤには言っていないが
その行為自体、嫌いになっていた

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