私に触れて、そして殺して


『もし、この街か注目されたりしたら、また引っ越さなきゃならない…』



そう伝えると
凛子、とタツヤの声がした


「あれから1年だぞ?そろそろ怯えて暮らすのは止めよう。もう大丈夫だって。誰も凛子を探したりしてないよ」


1年…
確かにタツヤの言った通りだ
最近は夢にも出なくなった
外も一人で歩けるようになった


『…大丈夫、かな』


「うん。何かあれば俺が必ず…必ず守るから。今度こそ、凛子を守る」


タツヤの強い言葉に安心し
うん、と頷いた
大丈夫だと確信した


好きだよ、とタツヤの声が耳に届いた
私も、と言葉を返すが
私の気持ちはまだ迷走している

タツヤは好きだか
それは異性としてではないのは確かだ

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