私に触れて、そして殺して


暫くすると
三吉さんと店長が出てきた

それでは失礼します、と
仕事を終えたのだろう三吉さんは店を後にする



やっぱり怒ってるのかな…


私の方も見向きもせず行ってしまった
どうしよう、という気持ちにかられてしまう
追いかけようと
足を一歩踏み出したとき
凛子ちゃん、と呼び止められてしまった


『あっ、はい…、今行きます』


そう答えながらも
三吉さんの背中を目で追ってしまう
帰ったら謝らないと…
そう思いながら仕事をするしかなかった


でも、今日に限って時間が遅く感じる
時計を何度も確認してしまう
そわそわ、と落ち着きがない私


「早く彼に会いたいの?」


なんて、からかわれたりもする
会いたいのは会いたいけど謝りたいのだ

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