私に触れて、そして殺して


「凛子ちゃん?」


『…、はい』


「ぼーっとして、どうしたの?」



仕事中にも関わらず
三吉さんのことで頭がいっぱいだ
いけない、と思いながらも考えてしまう


『すみません』


「…喧嘩でもした?」


心配そうに話しかけてくる店長
何かを知っているかもしれない
すがりたい気持ちもある


『喧嘩…出来たらいいんですが』


タツヤと付き合ってた時は
言いたいことを言って喧嘩もした
もういい、別れる、と心にもないことを言ったこともあった

でも三吉さんと喧嘩?
私より遥かに大人な三吉さんと
喧嘩になんかならないだろう


「不安は誰しもあるけど…、凛子ちゃんは愛されてる。それは保証するわ」


励ましてくれる店長
ありがたい気持ちになるが
不安はなかなか消えてくれない

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