音を紡ぐ
「有紗!!見てくれてありがとう!!」


斗季が頭にタオルを掛けながら私のところへ来る。


「斗季!!お疲れ様!!すっごい良かったよ!!」


「あははっ!有紗また興奮しすぎ。文化祭の時みたい。」


私の頭をぽんぽんとしながら斗季が話す。


やっぱり斗季にぽんぽんってされるの好きだなー。


「そうだ!!これから、一緒に回る?良かったらだけど。」


「もちろん!!私も斗季と回りたい。」


そう言うと斗季はちょっと照れたようにタオルで顔を隠す。


「おっさきーーー!!今日はお疲れーー!」


突然樹哉が騒ぎだして、どこかに行くのか急いで準備してる。


「樹哉?そんなに急いでどうしたの?」


「んーーー?ちょっとな!・・・・・大事な幼なじみ来とんねん。だから、そのな、」


「その子と一緒に回るんだね?・・・・・うん。頑張れ!!」


「ありがとう!!有紗!!んじゃ俺もう行くな!!」


私がそう言うと樹哉は走って行ってしまった。


私も樹哉も、頑張らなきゃいけないね。
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