音を紡ぐ
「んじゃ俺らも行こっか。どこ回る?」


「私は1通り回ってきたから、斗季が食べたいの買って花火見えるところに行こ?」


「そっか。じゃあ、出店回るの手伝ってくれる?」


「もちろん!!あのね、たい焼き美味しかったよ!」


話しながら出店を回ってたくさん食べ物を買う。


私は食べれる物が決まっているから、あんまり食べられないんだけどね。


でも、お好み焼き食べたくなってきたよーー


「有紗?お好み焼き食べたいの?」


隣でお好み焼きを頬張る斗季を見たらますます食べたくなってきた。


「うん。でも、私食べられないから。」


「・・・・・じゃあ、一口。それなら大丈夫じゃない?」


「そっか。全部はダメでも一口くらい大丈夫だよね。」


そう言うと斗季は箸を私に渡してくれる。


でも、これって間接キスだよね・・・・


「・・・・い、いただきます。・・・・うん!美味しいーーーー!!なんだこれは!!初めて食べた!!」


そう言ってはしゃいでいると、隣で斗季が笑い出した。


「本当に有紗って面白いね!でも、お好み焼き初めてかー。じゃあ今日は初めてがいっぱいじゃない?」


「うん。だから、とっても楽しい!!浴衣もね、朱里のお母さんに手伝って貰ったの。」


そう言ってその場で一回転して見せる。


「・・・・うん。有紗可愛い。」


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