音を紡ぐ
何度忘れようとしても

君の声が忘れられないんだ

だから俺はここで叫ぶよ

可能性が0と分かっていても

心のどこかで願ってるんだ

いつか君が振り向いてくれることを

だから俺は歌い続けるよ

この声を君に届けよう♫


歌い終わると周りからはたくさんの歓声が巻き起こった。


私はその場に呆然と立っていた。


余韻をずっと感じていたくて。


やっぱり、斗季は凄い。


でもそれは昴のギターと樹哉のドラムがあるからだ。


あの3人の呼吸で合わせているから出来る演奏。


その後もう2曲歌って、ライブは終わった。


「今日はありがとうございましたーー!!一緒に楽しむことが出来て最高に楽しかったです!この後も皆さん楽しんでくださーい!」


斗季がそう言うと3人はステージ裏へ降りた。


私と朱里はどうにか人をかき分けて3人の所へ向かう。


朱里は昴のことを見つけると走って抱きついた。


多分、感動して大泣きしてるんだろうな。


昴が朱里の頭を優しく撫でているのが見えたから。

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