音を紡ぐ
「あっ、ありがとう/////」


斗季は昴と違って可愛いとかさり気なく言うからこっちが照れてしまう。


「ねぇ、斗季は私といて照れたりしないの?」


「えっ!?・・・・・・そりゃするよ。でも、なんかかっこ悪いじゃん。だから、さらっとこなせる男を演じるようにしてんの。」


ちょっと顔を赤くして言う斗季がおかしくて笑ってしまった。


「そっか。でも、かっこ悪いとかも全部含めて斗季でしょ?だから、さらっとこなせる男なんて演じないで。」


「はぁーー。有紗って。分かったよ。かっこ悪くても笑うなよ!!」


そんなこと話してるうちに電車が来て、空いてる席に並んで座る。


「あっ、今日ね、昴と朱里もデートなんだよ!朱里をちょっと変身させてあげたの!」


「へー。じゃあ、今日みんなデートかもな。」


「ん?じゃあ、樹哉も!?樹哉って彼女いるの?」


「いや、幼なじみって言ったけど。でも、なんかありそうじゃん?」


確かに樹哉の恋愛話って聞いたことないかも。

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