音を紡ぐ
夕陽が顔を出して私達を照らす。


ザザァーーーーーー・・・・・


歩いていると海の音が聞こえる。


「ほら、海見えたよ。」


「うわぁーーーーー!!綺麗!!光ってるよーー!」


「ちょっと降りてみよ。」


砂浜はふかふかしていてちょっと歩きづらい。


「有紗、後ろ乗って。」


私の前でしゃがみこむ斗季。


「えっ!私重いから!!」


「いいから、ほら、」


「じゃあ、・・・・・・重くない?」


「軽すぎだから!!ちゃんと食べてるの?」


「食べてるよ!」


2人で言い合ってるとコンクリートの階段に座った。


「綺麗だねー。写真に撮っておこう。」


スマホを出して写真を撮ったり、砂浜に文字を書いたりしているのを斗季が座ったまま見てる。


「斗季?楽しくないの?」


「ううん。有紗見てた。」


「やだーー!恥ずかしいじゃないですか!!」


ふざけていうと斗季は笑いだした。


「あぁー!もう、有紗面白いね。・・・・・この時間がずっと続けばいいなって思ってさ。この景色をまた有紗と見に来れたらいいのにって。」


「え?また来ればいいじゃない。これで終わりなんて嫌だよ。」


「・・・・・・・・。そうだよね。俺バカなこと言った。」

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