冷血部長のとろ甘な愛情
部長と手を繋ぎ、空を見上げると雲の切れ間から星がいくつか見えていた。

明日は梅雨の中休みになるようで久しぶりに晴れの予報だ。

彼の家は一人で住むには広い家だった。


「こんな広い家に一人は寂しそう」

「そう寂しいんだよ。ここでの思い出もたくさんあるしね。今、お風呂入れるから待ってて」


リビングのふかふかしたソファで待つように言われて、恐縮しながら座った。

勢いでオーケーしてしまった感じだけど、大丈夫かな。付き合うと決めた日に泊まりに来るなんて一般的にどうだろう。

あり得ないよね?

でも、キスは何度かしたことあるし、いろいろと距離は縮まっていたし、何よりもお互いの気持ちは同じだ。

だけど、本当にいいのかと今頃緊張してくる。

この私が緊張するなんておかしいけど。


「夏鈴」

「は、はい!」


突然名前で呼ばれて私は姿勢よく立ち上がった。


「ははっ、なんでそんなにガチガチになってるの? なんか飲む? ビールでいい?」

「あ、すみません……ビールでいいです。ありがとうございます」
< 102 / 112 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop