冷血部長のとろ甘な愛情
言われる通り、私の体はガチガチに固まっている。


「大人しい夏鈴はらしくないけど、そんな夏鈴もかわいいね。はい、どうぞ」


二本の缶ビールと二つのグラスを部長は持ってきて、ビールを注いだグラスを渡された。

私も慌ててもう一つのグラスにビールを注いで部長に渡す。

部長は恥ずかしくなるセリフをさらりと言うから、言われ慣れていない私は戸惑うばかりだ。前にかわいいと言われたのがいつだか思い出せないくらいだから、照れてしまう。


「これからよろしく」

「よろしくお願いします」


軽くグラスを合わせてごくごくと飲む部長を私は見つめた。

改めてじっくりと見ると本当にかっこいいな。この人が今日から私の恋人。


「どうしたの? 夏鈴も飲みなよ」

「あ、はい」


緊張で喉が渇いていたから、一気に飲み干した。


「さすがいい飲みっぷりだね」


部長は空にしたグラスを見て目を丸くしたが、すぐに目を細めてそのグラスを取り上げ、自分の残っているビールも空けた。

それから、私を引き寄せてキスをする。
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